総勢30名を超える大所帯バンドであり、ライブ会場全体を使ったパフォーマンスを醍醐味としていたオワリズム弁慶は、コロナ禍において活動を休止の中、新しい表現への活路としてVR作品の制作に着手。本作はバンドの活動の拠点であり、同じくコロナ禍の影響を大きく受けるライブハウスでの上映を醍醐味とし、会場でHMD（Oculus quest2）を装着し、音響は5.1chのサラウンド環境で上映。4K画質の360°VR映像とライブハウスでしか味わえない轟音環境で、圧倒的な没入感、臨場感を体験することができる。 コロナ禍を経験でライブ活動が制限される中、バンド・ミュージシャンとして既設の概念に囚われない新しい音楽表現・パフォーマンスを、帰すべきライブハウスを通して見出した試みである。この試みは、昨年モーションギャラリーにてクラウドファンディングを実施し、100万円以上の支援を集めた。

本作は「現実と幻想の交錯」をテーマに、音楽に合わせて様々な空間を疑似体験する、まさにマルチバースを旅する体験型音楽作品である。VRでしか絶対に出来ない体験を目指し、実写とCGも用いて空間と演出を創造した。アートディレクターにはボッテガヴェネタなどのコラボレーションで知られる奥山太貴。CGデザイナーにサンリオピューロランドのVR作品等でも活躍するXRアーティストの三日坊主氏が参加。